アクタージュscene38『開演』ネタバレ
前回のあらすじ
夜凪から巌が余命を隠していた事、今は病院に運ばれ危篤状態である事を聞かされた天球のメンバーは公演を中止して巌のところに行くべきという者と巌の舞台を傷つける事は出来ないとする者にわかれる。
阿良也の言葉で公演を行う事になったが、心乱れたままの阿良也に夜凪は巌ならこうする、とチョークスリーパーをかける。そしてその夜凪の巌は演出家で自分たちは役者だからという言葉に皆の覚悟が決まる。
しかし客席は既にネットニュースで巌の緊急入院が知れ渡り、騒然としていた。
今週のネタバレ
開演
巌の緊急入院のニュースが知れ渡り、会場は混乱しざわめいていました。こんな状態では公演を中止にするしかないだろう、観客たちがそう思っていた時、舞台の照明が落ちます。
舞台が始まる事に驚く観客たち。バカね、観客の心はもう芝居どころではないのにとアリサが思う中、観客たちの状況を知っても尚、天球の面々は「俺達はただ演じればいい、巌さんの演出通りに」と言い舞台へと向かいます。
観客を虜にする阿良也
『銀河鉄道の夜』の舞台が始まりました。最初は阿良也のシーンです。
「ずっと一緒にいられると思っていた」
「カムパネルラは僕の側にいつもいてくれたから」
「ずっと一緒にいられると思っていた」
そうジョバンニの独白を始めるスポットライトの中の阿良也に、あれだけ戸惑っていた観客たちは一瞬で引きつけられます。
そんな阿良也の演技に、千代子はかつて夜凪が言っていたすごい役者はこいつか、と呟きます。
引用:週刊少年ジャンプ47号
観客を静まらせた阿良也をすごい……と思っているアキラに、すごいだけじゃもたないのが演劇だ、と亀太郎が言いました。
観客の集中を取り戻した次は、それを持続させる。見てろ、アキラ。そう続けて、亀太郎は舞台へと向かいます。
引用:週刊少年ジャンプ47号
そんな亀太郎の言葉に、アキラはかつて巌が亀太郎の芝居を見ろと自分に言ってきた時の事を思い出します。
亀太郎とアキラ
亀太郎とアキラは似ていると巌はアキラに言いました。けれど阿良也のような演技を目指してるアキラはその言葉に反発します。
そんなアキラの言葉を、「そりゃ無理だ」と一蹴し、芝居には向き不向きがあると言い出します。
アキラには、主演ではなく助演の方が向いている事。そしてアキラと亀太郎は似ているが、亀太郎はお前と違い舞台の上では阿良也と張り合うと語ります。
また、舞台の上では亀太郎もザネリを演じながら、巌の言葉を思い出してました。亀太郎が演じるザネリはジョバンニたちが汽車に乗る前だけにしか出ない、しかもどうしようもなくダセぇ役、でも巌は、嘘がないからダセぇんだ、嘘がねぇ、役者にとってこれほどの誉め言葉はない。お前はダセぇ、だからそのままでいいんだと言います。
その言葉を胸に、亀太郎は堂々とザネリを演じます。
引用:週刊少年ジャンプ47号
そんな亀太郎の自然体の演技を、観客たちは高く評価します。
出番が終わり、舞台袖に引いた亀太郎は、出番を控えたアキラに「お前も教えてやれ、観客に」「巌裕次郎の舞台はここからが本番だってな」と言うのでした。
引用:週刊少年ジャンプ47号
今週の感想
とうとう始まった『銀河鉄道の夜』の舞台、冒頭の阿良也の「ずっと一緒にいられると思っていた」「僕の側にいつもいてくれたから」「ずっと一緒にいられると思っていた」という台詞が、きっと阿良也の脳裏に巌がいるのだろうと思うと堪りません……
そして、自分の死期を隠していた事で、よりこの台詞に重みを持たせた巌の演出家としての性を改めて思い知りました。
それにしても、舞台の上の亀太郎が別人のようにカッコいいですね。いつも三枚目的な道化役になっている亀太郎が、舞台の上ではこんなにカッコよく、しか堂々と阿良也と渡り合ってるのは驚きです。
自分でダセぇと言っていますが、そのダサいのを思い切り演じているのがいいんでしょうね。悪役を演じて、演劇関係者からは凄いと言わせ、子供からはあいつキライと言わせる亀太郎は素晴らしい役者である事がわかります。
来週は、とうとうアキラの出番のようです。巌と亀太郎の言った事を理解して、自分の中のこだわりを捨てて役者として開花出来るのか?とても楽しみです。
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