アクタージュ scene39 『綻び』ネタバレ
前回のあらすじ
巌の緊急入院がネットニュースに流れ、客席が騒然とする中、『銀河鉄道の夜』が開演された。
こんな中で開演しても観客の心はもう芝居どころではないだろうと思われたが、最初のジョバンニの独白の場面でジョバンニ演じる阿良也は一瞬で会場中の観客を釘付けにした。
続いて出たザネリ役の亀太郎が見事にそれを持続させる。そして次の出番の七生・アキラ・夜凪に引き継がれようとしていた。
今週のネタバレ
◆演出家の最期
最初の幕間まで順調にきた舞台。流石と評する観客の中、アリサはここまではまだ序盤、ジョバンニが銀河鉄道に乗ってからが本番でありすぐに崩れると予想します。たった一箇所の小さな綻びが全壊に繋がる。それが演劇だ、と。
俺の最後の舞台にお前の息子が立つ事になるとは何の因果だろうなと語った巌を思い出し、『最後の舞台』なら最後まで見届けろ、と思います。
引用:週刊少年ジャンプ48号
無念だけが残る舞台なんて最初から始めなければよかったんだと。
黒山が病院の廊下で待っていると、巌が眠っている病室から医師が出てきました。そして巌に巌が眠った事、そして恐らくこのまま逝くだろう事を告げます。
昨日まで普通に立って歩いていた事が不思議だ、それだけ執念を燃やした最後の舞台を前に無念だっただろうと言う医者に、黒山は少し厳しい顔で無念かどうかは本人にしか分からないと言い巌の病室に入りました。
そして眠る巌に演出家の最期なんてなんてこんなもんだよな、と語りかけます。
引用:週刊少年ジャンプ48号
それでも、『作品』さえ残れば無念なんて事はないはずだと信じたいとも。
◆七生の涙
観客を惹きつける阿良也たちの演技を楽屋のモニターで見ながら、七生は皆すごい!と思いいつものように後ろを振り向き巌に話しかけます。そこで誰もいない、巌はもういない事を思い出し七生の瞳から涙が溢れました。
そんな七生に亀太郎たちが気付きます。皆に直ぐ止まるから大丈夫と言いながら必死に巌との思い出を自分の中から追い出そうとしますが、出来ません。
そのうち七生の感情が他の団員に伝染し、本当に巌の所に行かなくてもいいのかと亀太郎に言い出す団員も出てきました。
このままではマズいと亀太郎は七生の代役の準備をします。
引用:週刊少年ジャンプ48号
◆亀太郎の決断
それに反対するアキラに、亀太郎はもう後戻りは出来ない、俺達は最後まで演じ切るって決めたんだと言います。巌もおらず、阿良也が舞台にいる今、自分が決めるしかないと。
引用:週刊少年ジャンプ48号
そして泣きやまない七生に、出番の10分前に自分が決めると告げました。
引用:週刊少年ジャンプ48号
亀太郎の言葉に頷きながら、七生は必死に涙を止めようとします。
そんな中、夜凪は舞台袖で自分の出番を待っていました。
今週の感想
今週はアキラ回かと思いきや、七生回でした。確かに夜凪から巌が倒れた事を告げられた時、夜凪に対して動揺の感情をぶつけたのは七生でした。七生は舞台をやるべきと一番主張していましたが、それまでの言動から、一番巌に心酔していたのも七生なのもわかっていましたから、この反応も仕方ないのかもしれません。
しかし先週に引き続き亀太郎がカッコいいです。降板を言い渡すなんて本当は誰もしたくない辛い役を、自分しかいないと心を鬼にする姿は本当にカッコいいいです。本番でやいざという時にカッコいい男、亀太郎最高ですね。
稽古の間、あんなにおちょくられてた三枚目だったのに、これがギャップ萌えというやつなのでしょうか?
対してアキラは、やはりまだ亀太郎や巌からダメ出しをされていた善良な常識人の反応をしてしまっているのが、まだカッコつけ仮面が取れていない事を表しているようでこれもまた不安ですね。
あと意外に思ったのはアリサです。初日の回から少し突き放したような、冷静で客観的な事しか言っていなかったけれど、ここにきて巌に対する言葉に思い切り感情が込められています。
途中でいなくなってしまった事への怒りでもあり侮蔑でもあり役者たちへの憐憫でもある思いが全て混ぜられた言葉に、アリサにとってやはり巌という演出家は特別な存在なのだとわかります。
来週はいかに七生が立ち直るか?という回になるかと思います。今週の引きから考えて、多分そのきっかけを作るのは夜凪だと思うのですが、それが巌ならこうするとした夜凪本人の言動からなのか、それともカムパネルラの演技でなのか?
ともかく最後まで、悔いの残らない舞台を演じて欲しいと心から願った回でした。
単行本の新刊を無料で見る方法?
アクタージュ 単行本の最新刊を無料で見る方法を下記記事で解説しています。
気になる方はぜひコチラもどうぞ。
