2019年9月14日発売の『週刊少年ジャンプ』42号に連載されている、
「鬼滅の刃」の第174話のネタバレです。
【鬼滅の刃 前回のあらすじ】
黒死牟は次々と新たな技を出します。
悲鳴嶼が攻撃しようとしても、速過ぎるくらいのスピードで対応してくるのでした。
悲鳴嶼はさすがに反応が速過ぎると違和感を感じます。
黒死牟が別のものを見ているのではと考え、自分にもできると強く念じました。
すると悲鳴嶼にも、黒死牟の体が透き通って見えたのです。
一方時透は自分はもう永くないからと、なんとか黒死牟を一瞬でも止めようとしていました。
その意図を察した悲鳴嶼と実弥はすぐに動きます。
その結果、時透は左足と引き換えに黒死牟の腹に刀を突き立てることに成功しました。
そこへ玄弥が、禍々しく変形した銃を放ったのです。
前回の詳細はこちら

【鬼滅の刃 今週のネタバレ】
引用:週刊少年ジャンプ42号
【血鬼術】
黒死牟は玄弥の放った弾丸に驚いていました。
その弾丸は刀で弾いたにも拘らず、生き物のように曲がって体にめり込んできたのです。
黒死牟は玄弥の姿や銃を見て気づきました。
南蛮銃が変形していたのです。
もしやこれは、と考えた次の瞬間。
弾丸が木となり、根を張ったのです。
これは間違いなく血鬼術であると、黒死牟は確信しました。

引用:週刊少年ジャンプ42号
黒死牟は身動きが取れなくなりました。
そこへ悲鳴嶼と実弥が飛びかかります。
鳩尾から旋毛まで突き抜けるような焦燥。
生命が脅かされ、体の芯が凍りつく。
平静が足元から瓦解する感覚。
それは忌むべき、そして懐かしい感覚でした。
四百年ぶりの、と黒死牟は過去のその瞬間を振り返ります。
【弟】
四百年のあの日は、赤い月の夜でした。
そこで黒死牟は信じられないものを見た、といいます。
そこにいたのは、老いさらばえた双子の弟、継国縁壱でした。
彼と最後に会ってから六十数年の時が経っていました。
人間のままの縁壱は齢八十を超えているはずです。
信じられぬ、何故生きている、と黒死牟は尋ねました。
痣が出たものはみんな、二十五になるまでに死ぬはずです。
何故お前だけが、と黒死牟は動揺しました。
すると縁壱は、お労しや兄上、と涙を流します。
黒死牟は言葉を失いました。
老化した醜い姿の、かつて弟だった生き物に憐れまれたのです。
しかし憤りは感じませんでした。
六十年前はあれほど目障りだったというのに。
兄上と呼ぶ声は酷く嗄れていました。
感情の僅かな機微すら見せなかった弟が涙を流す様子に、黒死牟は生まれて初めて込み上げるものを感じたのです。
【一撃】
黒死牟は自分の予期せぬ困惑に動揺しました。
そして殺さねばならぬ、と考えます。
弟が鬼狩りである限り、刃を向けてくる者は一刀両断にしなければなりませんでした。
しかしその奇妙な感傷も、次の瞬間には吹き飛ぶことになります。
縁壱が刀に手をかけ、構えました。
その瞬間、両肩に岩を乗せられたように、威圧感で空気の重さが増したのです。
その構えには一分の隙もありませんでした。
参る、そう言って縁壱は動きます。
すぐに黒死牟も動きました。
しかしその差は歴然です。
縁壱は黒死牟の首を裂いていました。

引用:週刊少年ジャンプ42号
【最期】
何故いつもお前だけが特別なのか、と黒死牟は振り返りました。
痣者であるというのに生き永らえ、その老骨で振るう技は全盛期と変わらぬ速さ、そして威力。
黒死牟の中に六十年前の記憶が蘇りました。
骨まで焼き尽くすような嫉妬心を、黒死牟は抱き続けていたのです。
縁壱だけがこの世の理の外側にいて、神々の寵愛を一身に受けて生きている、そう考えていました。
お前が憎い、殺したい。
激しい感情が黒死牟の奥から湧き上がります。
しかし同時に、黒死牟は知っていました。
次の一撃で自分の頸が落とされるということを。
あの方をも追い詰めたという剣技、それは神の御技に他ならない、と黒死牟は認めていました。
焦燥と敗北感で、黒死牟は五臓六腑が捩じ切れそうでした。
しかし、次の一撃が放たれることはありませんでした。
縁壱は直立したまま、寿命が尽きて死んでいたのです。
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【鬼滅の刃 感想】
玄弥の放った弾丸が、黒死牟の動きを止めました。
これが最後のチャンスでしょう。
悲鳴嶼と実弥はすぐに攻撃に向かいました。
そしてその危機を、黒死牟は懐かしく思っていたのです。
それは四百年前、双子の弟である縁壱と対峙した時のことでした。
縁壱は年老いていましたが、わずか一撃で黒死牟に圧倒的な力の差を見せつけます。
しかし黒死牟の頸を落とすことなく、先に命が尽きてしまいました。
さぞ無念だったに違いありません。
そして今、黒死牟はその時と同じ感覚を感じています。
鬼狩りたちは、今度こそ黒死牟を仕留めることができるのでしょうか。
次回は巻頭カラーです。
戦いの続きが気になりますね!