2018年10月6日発売の『週刊少年ジャンプ45号』に連載の「約束のネバーランド:第106話:活路」のネタバレです。
【あらすじ】
第一非常口を目前にアンドリューに出くわしたエマ達は、二人の死傷者とクリスが重症を負ってしまいます。
行く手を阻むアンドリューから逃げ、来た道を戻るエマ達は、道中でロッシーと合流します。
ロッシーから情報を得たエマ達は、活路を見出し、外に出ることに成功しますが、襲撃者の足止めを買って出たルーカスとユウゴが、エマ達と離別することになったのです。
「約束のネバーランド:第106話:活路」ネタバレ

引用:週刊少年ジャンプ45号
【地下道跡】
秘密の通路は知られて、出口はすべて塞がれ、
見つかれば殺される。
絶体絶命のエマ達が逃げるところから始まります。
トンと癖のように指で足をこづくアンドリューは、頭の中で状況を整理します。
・部下の報告で、標的は推定60人以上
・GF(グレイス・フィールド)とGP(ゴールディ・ポンド)
脱走者の全てがこのシェルターで生き延びていた
・完全な急襲の割りには避難が早かった
・”七つの壁”の事も知っていた
(いつどこで知った?誰が教えた?”支援者か?先代か?)
トントンとこづく回数を増やすアンドリューは、さらに思考を進めます。
・奴らのあの武器はバイヨンに流していたものとは違う。
・図面にない部屋がある?
”支援者”が隠し持っていた情報も完全ではないとアンドリューは結論づけ、予定が狂ったと踵を返すと、通信機を使い、部下に指示を出します。
一方、エマ達と逃げているレイは、敵が包囲を固めてきていると焦りを見せます。
どうする、どう逃げる、どう動く、と考えはしたものの、結論は襲撃者を殺さなければ。この一点でした。
(家族を、仲間を守るなら敵全員を殺すしかない。
でも、人間だぞ)
”人を”殺すんだ、俺はともかく、エマや弟妹(あいつら)の大半にそれはムリだ。とレイは考えます。
ユウゴ、ジリアン、ナイジェルも
(そうでなくても状況は不利)
(敵は防弾、たぶん暗視スコープも持ってる。おまけにガスまで)
(それにこっちは60人、機動力は敵が上)
それぞれ状況の不利さを痛感していました。
切羽詰まるエマ。
そこにオリバーがエマとレイを読んで、ルーカスと一緒に行動をしていたはずのロッシーを連れてきました。
「無事だった!?ルーカスも!?」
ロッシーに問いかけるエマに、ロッシーは大丈夫と答え、
「後から来る、モニターを壊すって、あと敵を一人倒した」
と伝えて、手に持っていた通信機を手渡します。
また、ロッシーはここに来るまでに、通信機で何度か指示が出していたのを聞いていました。
・標的は現在、第1非常口から東へ後退中
・地上班、第2非常口はそのまま待機
・北廊下、南廊下、西端中央は移動し直ちに包囲せよ

引用:週刊少年ジャンプ45号
それを聞いたエマは「行ける!」と確信し、レイは「でかしたロッシー!大手柄だ!」と褒めます。
ようやく、笑顔をみせたレイとロッシーに、希望が見えてきた瞬間でした。
地図を見てもよくわからない人のためにエマが説明してくれます。

引用:週刊少年ジャンプ45号
前を塞ぐ敵の位置が”北の廊下”だけなら、いま私達のいる道と繋がっているのはこの1か所だけ。
敵がこの道を降りてくる前に私達がつっきれば、包囲は崩せる!
ここで、オリバーが「なぜ敵はそんな隙が生まれる配置を…」疑問を口にします。
ロッシーはすかさず、あのねルーカスがっと口にだし、
「ひょっとして、電話の”隠し部屋”と食堂の下の武器庫は、敵にバレてないんじゃないかって」
(それだ!)
エマ、レイ、オリバーは顔を見合わせます。
ルーカスは今どこに?と質問されたロッシーは、
「モニター室を壊したら、いつもの出入口を”開けてくる”って」
と言い、その言葉にユウゴは「あの野郎…!」と笑みを浮かべます。
方針の固まったエマ達は、気づかれる前に武器庫を抜けていつもの出入口から外へ出るため、全員全速力で走ります。
よかったルーカスのおかげで活路が見えたと心の中で安堵するエマ。
オリバーとポーラは、先に行ってルーカスを手伝うために、みんな先行します。
通信機をもつレイが「奴ら”道”を探し始めた!急げ!」とみんなを急がせます。
その頃、いつもの出入口を見張る襲撃者の後ろの穴から、ズッと手が現れました。
【いつもの出入口】
穴から這い出た手の正体はルーカスでした。
襲撃者に気づかれないように、銃の照準を定めたルーカスは
キュン
一発で仕留めます。
その音が通信機越しに伝わったのか、まったく別の場所にいるアンドリューはピクリと反応を見せます。
いつもの出入口では、中から敵が迫っていないかオリバーとポーラが見張っており、ルーカスは仕留めた事を表情で伝えます。
この時ルーカスは、襲撃者と同じように防弾チョッキを着こんでいるようです。
そこに、エマ達が全員一緒に合流しました。
一人ひとり、いつもの出入口の梯子を上り、
『外だ…!出られた!!』
と喜びに沸きます。
年少の子供たちは、活路をつくってくれたルーカスに飛びついて喜びます。
ユウゴを呼ぶルーカス。
ユウゴは「全員揃ったか?」と確認すると、「じゃあ今の内だ、逃げろ」と伝えます。
えっユーゴは!?とエマと子供達は驚きます。
真剣な表情のユウゴとルーカスは、俺たちは後から行くと言い、
「残りの6人を”追って来られないように”しておく必要がある」
と続けて言います。
ジリアンは「じゃあ私達も!」と言い、レイも「俺も!」と名乗りを上げますが、
ルーカスが「君たちは先に行きなさい」とジリアンの頭を撫で、
ユウゴは「そういうこった」と言いレイの頭をぐしゃっと乱暴に撫でます。
この後、ユウゴは名残惜しそうな切ない表情を浮かべました。
”人を”殺すことを意識したユウゴは、想いを振り払うように言葉を続けます。
「子供(おまえら)が背負う必要はない。
大人に任せとけ。
それに、大人(オレたち)二人で既に定員オーバーだ」
倒れている襲撃者から、ガスマスクを取り外し手に持ちながらユウゴは笑顔を見せます。
「ザマァミロ。これでガスも銃も効かない」
そう言うユウゴに、でも、とエマは口にしますが、それを制して「これが最善の判断だ」とユウゴは伝えます。
「大丈夫、すぐ追いつく。クリスを早く安全な場所で休ませてやれ」
ユウゴの覚悟を感じ取ったエマは、わかった!と力強く返事をします。
エマ達と別れて、行く先を見守るユウゴとルーカスは、出入口からシェルター内に移動し、心を決めました。
ユウゴもルーカスも、防弾チョッキにガスマスクを装着しています。
「さて、郷愁のシェルター」
「ああ。俺達の墓場には打ってつけだ」
106話はここで終了です。
【感想】
無事に脱出できてやったー!と喜んだのも束の間、ユウゴとルーカスが、エマ達のために離脱するという衝撃に胸をえぐられる想いです。
しかも「俺達の墓場」とユウゴやルーカスが言っているのが、より死を連想されます…。
ユウゴとルーカスと離別したエマ達ですが、無事に森までたどり着けることを信じて、また、クリスが元気になることを信じて、今後とも一読者として追っていきたいと思います!