週刊モーニング 2018年11月1日発売
会長島耕作連載再開しました。
始まりは外屋台のような場所で会議をしているようです。
会長島耕作 あらすじ
主人公島耕作は団塊の世代で、大手電機メーカー「初芝電器産業」に勤務しているサラリーマンでした。
最初は1980年代の高度経済成長期で、日本経済や大企業の派閥争いなどに巻き込まれていきます。そして係長から課長・部長と出世していき、71歳でテコットの会長に就任しました。
余談ですが、モーニング編集長も兼任しています。
経済活動の中で、色々な人に出会いながら、奮闘していくストーリーです。
110話「Everybodys Talkin」
【台北で青空会議】
引用:モーニング48号
場所は台北。秘書の万亀さん、初芝電器産業の同期平瀬さんと一緒に、カフェで話をしていました。
「例のITの天才少年だが、SNS上のネームはシングだ。」
島耕作が台北にいる理由は、その少年の噂があるからです。14歳ながら天才プログラマーとして活躍し、警察にもマークされたことがあるらしいのですが、まだ誰も素顔を知らないという謎の少年です。
「シング?どこにいるのか判明したのか?」
「彼と交信している、うちの社員によると、部屋の中の写真が送られてきて、窓に映っていた建物の形から南港ではないかと言っていた。」
「なるほど。仮にそこが彼の部屋だとしたらかなり絞りこめるな」
「とは言っても、本人の顔を誰も知らないので、すれ違ったとしても分からないよな」
秘書の万亀さんは
「シングは自分がどこに住んでいるかは絶対に明かさないのでしょうね」
と話しました。
「以前警察に逮捕されているから、人と会うことを極力さけるようになっているんだろうな」
平瀬さんは
「ま、その辺りに社員を住まわせて、地道に当たっていくつもりだ。」
「しかし平瀬。彼を見つけたとして、どうやって自分の会社に引っ張るつもりだ?」
「うーん。大金を積むか・・・。そこはまだ考えていない。とにかく見つけることが最優先だ」
そういって平瀬さんはジュースを飲んだところ、ビックリしておもわず吹き出してしまいました。
「なんだ?このジュース青臭いぞ!」
「だって、この店薬草のジュースを出す店だもの。あたりまえでしょ」
万亀さんは笑いながら、話しました。
【今度は夕食】
壁一面にワインセラーがある、雰囲気の良い店にやってきました。

引用:モーニング48号
「島さん!先日はどうも。お待ちしておりました。」
小説家の東北沢さんと、王さんが出迎えました。ちなみ2人はお付き合いしています。
「お招き頂きありがとうございました。」
すかさず万亀さんは
「今日はおいしいステーキが食べられるということで、朝から何も食べずにきました。」
もちろんウソです。
「ここは A CUTステーキという店で、オレは台湾で一番のステーキハウスだと思っている。」
「そうだな。ワインの棚を見ても想像はつく。五大シャトーをはじめ、垂涎のワインがそろっていたな。」
そして、席に座るともう一つ席が用意されていることに気が付きました。
「もう一人、誰か来られるのですか?」
王さんは
「ここにうちの息子が来ます。実はここ半年1人で暮らしたいということで、別の所に住んでいたのですが、この店のことを話したら是非自分も行きたいというので、呼びました。」
「あ、それはいいですね!じゃ5人で楽しくやりましょう。」
「すみません。息子は子供の頃から肉が大好きだったもので・・・」
「オレも彼の顔をあまり見たことがないんだ。2~3度会っただけだ。かなり内向的なタイプだ」
「彼は自分の母親をお前が付き合っているのを容認しているのか?」
「あ、それは大丈夫だ。彼はオレの小説のファンでもあるし、その辺の分別はついているようだ。」
そうしていると、「お連れ様がお見えになりました」とスタッフが息子を連れてきました。
引用:モーニング48号
ですが、その姿を見た全員がビックリしました。
息子だと言っていたのに、女性の服装をしていたからです。
「はじめまして、王泰源と申します。」
すかさず、母親の王さんが
「泰源!どうしちゃったの?」
すると、あっけらかんとして泰源は
「ああ、前から女装にあこがれていたんだけど、家を出たのをきっかけに今はずっとこの姿で暮らしているんだ。」
「ハハハ いいじゃないか泰源君。なかなか似合っているぞ」
東北沢さんはまんざらでもないようです。
島耕作も
「はじめまして、東北沢君の大学時代の友人で島耕作と申します。よろしく!」
あまり気にしていないようにしゃべりました。
「聞いています!テコットの会長さんでしょ。スゴイですね!」
自己紹介が終わったところで、ステーキが運ばれ、食事が始まりました。
【ゲームの話?】
ステーキを食べながら、泰源は楽しく話をしていました。
王さんは
「泰源はいつになくご機嫌ね。」
「好きな肉を食ってるからだろう」
万亀さんは
「泰源さんはゲームとか好きなんですか?」
「はい!日本のスーパーマリオからスタートして、今はキングスレイドが好きです。」
島耕作と東北沢さんは、わからないジャンルのようです。
「でもそれは遊び。今はもっと高度な技術をもったAIの分野にはまっています」
「直訳すれば、深層学習ですが、これまで人間にしかできなかった知的な分野をコンピュータにさせる技術です。」
王さんは
「あなた、そういう技術や開発する機材をどうやって手にいれたの?」
「実はある日本の会社の人が訪ねてきて、希望する機材を揃えてくれたんだ。南港に引っ越ししたのも、その機材を設置する為に部屋を提供してくれたから。」
島耕作はドキドキしながら、聞き返しました。
「あのう・・・つかぬことを聞くけど、もしかして君は5年前にハッキングで政府の防衛システムに侵入した少年ですか?」
「あ、すみません。今まで恥ずかしいから言わなかったけど、警察にそのことで一度保護されたことがあります。」
「じゃあ、SNS上の名前はシング?」
「ええそうですけど、どうして知っているんですか?」
ネタバレここまで
感想
島耕作や色んな人達が探していた「シング」見つかっちゃいましたね。
意外な展開でしたが、シングはこの後、島耕作に協力するのでしょうか?
ここまで読んで頂いてありがとうございました。