2019年4月5日発売の花とゆめ9号に掲載「それでも世界は美しい 126話」のネタバレ・感想です。
【前回のあらすじ】
ウルスラの処遇を決めるために旧氷の王国の要人を集めたリビ。そこで元氷の王国の執政をウルスラに総督として任命したリビ。
ウルスラも周りもその決断に驚きます。補佐にはベラ卿がつくことになりました。
アルを追い最北を目指すリビの元に赤い目を持つニールの友人アインが案内を買って出ました。
【126話のネタバレ】
引用:花とゆめ9号
最北は俺達の領分だというアイン。
赤い瞳にニケはそわそわして落ち着きません。
“赤眼”はもともとこの先の最北の地、黄昏の国に住む少数民族で、生まれついての身体能力が異様に高く、傭兵や暗殺業に身を置く人間が多いそう。
大国とは武力衝突なしで下ってくれたが、今でもリビはやりあいたくない相手だと言います。
黄昏の国に歓迎されないであろうことを気にするリビでしたが、アインは代王と見知った仲なので、なんとかなると請け負ってくれます。
早速支度を始めるリビ達。
アインはニールにセーラのことで話しがあると声をかけます。
【ウルスラに支度してもらったリビ達】
ウルスラが用意したのはやり過ぎじゃないかというほどモコモコの格好でした。
引用:花とゆめ9号
今は陽が昇らない時期なので余計に寒いそうです。頼んだわよとウルスラに言われたリビ。
【進むアル】
一方、先を行くアルは天井にある古代文字を読んでいました。アルの様子を嬉しそうだと言います。
「本当の魔王はこの先で眠っている。私が目覚めさせる時を待ってる。約束したんだ、世界を破滅に導いたらその時会えるって。彼だけが約束を守ってくれた。だからこれまで生きてこられた。私の唯一の存在」
アルはにこやかに語ります。
引用:花とゆめ9号
そんな二人の元にツバイがやって来ました。
【リビ一行は】
フィーガ・イデアールを出て丸二日。
馬車がぎりぎりまで行ける所までやって来ました。黄昏の国まではあと半日。
急かすリビでしたが、ニールが訪ねたい人がいると言います。
ベットにいたセーラはニールを見て驚きます。
ニールが手を掴むと泣き出します。
「良かった。容体が悪化したって聞いたからもう会えないかと」
セーラは王宮仕えになったニールの足手まといにならないように姿を消していました。
「なんで、俺たち家族だって…っ」
「でも会いに来てくれたのね、ありがとう」
引用:花とゆめ9号
そんなニールの姿を見て、リビは外に出ます。
ニケがどうかしたのかと尋ねると、
「嬉しいよ、あいつにちゃんと大切な人間がいてさ、それを知れて」
「自分もシーラにだけは大切にされてた自負がある。誰かに大切にされてるとかけ違えてもどこかで踏み止まれる気がする。アルにはいたのかな」
もしかしたら違う未来があったかもしれないとリビ。
「俺さ…お前の家みたいな、そういう家族になりたい。なんかにぎやかで人がいっぱいいてうっとおしいくらいで、でも温かい」
涙をこぼすリビ。
「春になったら私達家族になるんだ。そこから長い道をふたりでいくんだ、ずっと。まだ何も始まっていない」
楽しいことを考えようと、リビは真顔で子供は何人ほしいかと尋ねます。
家族はたくさんほしい…と赤くなるニケ。
(なぜリビが涙したかなんとなくわかる。暗闇をひとり進むアル。その闇はあまりにアルに似合っていて、光のない世界の中の彼は刃のように美しくて、悲しかった)
【感想】
アルを追い、最北を目指すリビの元に赤い瞳を持つアインがやって来ます。最北にある黄昏の国と折り合いが悪いリビでしたが、アインは代王と見知った仲だそうで、懸念が晴れます。
アルは先を進みつつ嬉しそうでたまりません。魔王の彼に出会える事を生き甲斐にしてきたアル。
丸二日、馬車で移動したリビ一行はとある集落に立ち止まります。そこにはニールから姿を消したセーラがいました。二人の仲を見て、アルの孤独に思いを馳せるリビとニケ。
全てが終わり、春になったら本当の家族になろうとニケは語るのでした。
次号10・11号(4月20日発売)に続きます。