食戟のソーマ 285 『最後の晩餐』ネタバレ
前回のあらすじ
BLUEが開幕した。最初の試練・第一の門。そこでの試練は3つのグループに別れて行われる。創真・タクミ・田所はそれぞれ別のグループへ。
創真のいるグループへの試練は、入院中の元ノワールの老人を満足させる「最後の晩餐」を作る事。
あまりにも漠然としたテーマに、表の料理人たちは老人の故郷の郷土料理を、老人に食べやすく調理して提供し不合格の連発をくらう。対してノワールたちは次々と合格していった。
ノワールたちにとって、最期の食事を依頼されるのはよくある事。なので彼らは皆最期に作るべき料理は「もう死んでもいい」と思わせるくらいの全力の品を出す事だと知っていた。
しかしそれらの様子を見ていた創真は、気に食わねーなと呟いていた。
今週のネタバレ
◆創真の不満
どうやら創真は表の料理人に不利なお題に怒っている訳ではなく、『最後の晩餐』であるという事が気に入らない様子です。あのじーさんの横っ面を俺の料理でひっぱたいてやると調理を始めます。
審査者の老人・時山は老いてはいても味への眼力は今もなお健在。西関東に本部を置く指定暴力団英集組の組長三代にわたって専属料理人を任されていた人物でした。
もし失礼でもあれば抗争の火種に発展する事もありえる緊張状態の外部組織との会食でも料理を出してきた実績は「表」の星付きシェフを凌駕するものでした。
その時山は、表の料理人たちの出す料理の手ぬるさにぼやきます。そしてやはり表の料理人たちは取るに足らぬ者ばかりだと言い放ちました。
そこに創真がやって来て、表をナメきるのはまだ早いってことを俺のガツンとインパクトのある品で教えてやると啖呵を切ります。
◆あんきもなか
創真は料理を始め、ひとつの品を作ります。
それは、小さなもなかでした。
その貧相さに時山は怒りますが、その元気があれば俺のメシばっちり食えますねと創真は言いました。おあがりよ、と。
不審に思いながら創真の作ったもなかを食べた時山は、途端に精気が満ちていきました。
とてつもないコク、響き渡る酸味と辛味、これは甘い和菓子ではない。これはあん肝!と言う時山に、創真は堂々とこれは俺特製の「あんきもなか」っす!と言いました。
スタッフにその作り方を説明する創真の横で、時山はあんきもなかを食べ続けます。そしてその美味しさを堪能しながらも、何故か食欲が内からドンドン湧き上がり、次の品が欲しくて欲しくてたまらなくなる!この品は一体何なのか?と問います。
その問いに創真は、この品は、食事処ゆきひら裏メニューその44、常連さん限定の「お通し」なのだ、と答えます。
◆さいしょの一皿
お通し、それは日本の居酒屋で最初の注文時に出される品。コースの前菜のように、客の食欲を開かせる為の料理。
それを作った創真は、時山に最後の晩餐とは何かと言い出します。「最後」とは何か!と。
裏だろうと表だろうと関係なく全ての料理人にとって、料理というものはどこまでも広がる荒野のようなもの。探求は無限に続けられる。そう、創真は時山に語ります。
たとえもう料理する体力がなくても、それだけ立派な歯が残ってるのならまだまだ色んな品を味わい尽くせる。なのにまるで明日死ぬのがわかってるみたいに。
もし本当にいよいよダメだってなった時、ゆきひらに来て欲しい。その時自分が出す品だけが時山の「最後の晩餐」で、このお通しはそれに繋がる「さいしょの一皿」だ。
そう言う創真の言葉に、時山の心が動きます。自分の人生には料理しかなかった時山は、料理が出来なくなればもう、自分には何も残らないと思っていました。
そして創真に合格を言い渡すと、左手で背にあったもうひとつのピストルに触れます。それは実弾入りの本物の拳銃でした。
時山は料理の出来ない身体で生き長らえる意味はないと、BLUEが終わったら自分で命を断つつもりでした。けれど創真の言葉で、まだ自ら命を断つ事をやめたのでした。
なんとか第一の門をクリアした創真は第二の門へと向かいます。その事をアンに告げられたブックマスターは、創真の料理人としての真価が次の試練で露わになるだろうと意味深な事を言うのでした。
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今週の感想
先週の創真の不機嫌な理由がわかった回でしたね。
このところツッコミ所ありまくりの展開が続いてましたが、久しぶりに素直にいい話だったというか納得いく話だったというか、お通しを出した意味が意味が分かった時、不覚にも感動してしまいました。
次は第二の門です。創真がタクミと田所の結果を気にしていましたが、アンがブックマスターに「幸平創真も突破したとの事です」と報告していますから、どちらか、もしくは二人とも合格しているのは間違いないようです。
第二の門のお題と、ブックマスターの言葉の意味を早く知りたいですね。