ビックコミックススペリオール 2018年10月26日発売
小山 ゆう 雄飛 最終話「春夏秋冬」 ネタバレ
大河ロマン、惜しまれつついよいよフィナーレです。
雄飛への恋慕を断ち切ってフランスに旅立った由美さんが帰国しました。
最後はどのような話になるのでしょうか?
引用:スペリオール22号
Contents
最終話 「春夏秋冬」 ネタバレ
日本に帰国した由美さんは、報道陣に囲まれてしまいましたが、大垣組のガードで用意された車に乗ることになりました。
「会見場の○○ホテルまでお送りいたします。」
由美さんが車の後部座席の乗ろうとしたところ、
「あ、こっち。前に乗ってください。」
と促されました。
不思議に思いながら、車に乗ると、運転席には雄飛が乗っていました。
「おかえり!由美さん!」
と言って出迎えました。
どうやら大垣組が計らってくれたようです。
車を出発させると、雄飛は
「おめでとう由美さん!フランスのコンクールで日本人が準優勝なんて、ホントに素晴らしい快挙だよ!」
「ありがとう。」
由美さんは笑顔で返しました。
「成沢さんたちも大喜びでさ。由美さんを日本でも大成功させる為には、由美さんのオリジナルヒット曲が必要だからって」
「作詞を○○先生。作曲を▽▽先生に依頼したんだよ。そうしたら、両先生とも快く引き受けてくださってさ。」
「え??」
「・・・すごいわね。そんな大先生が私の曲を・・・」
「ああ、夢みたい」
由美さんはとても満たされた笑顔になりました。
雄飛は
「由美さんが頑張ったからだよ。僕もホントに嬉しかった!」
由美さんは
「フランスにいても、日本のニュースをしることができるのよ。だから、峻堂が逮捕されたことはすぐ知ったわ。」
「本当に良かったわね。おめでとう!」
と、雄飛に賛辞を送りました。
「で、今は?大垣組を継いだの?」
雄飛は
「いや、今は僕はただの大学生さ」
「そう・・・大学生・・・よかったわね!組の皆さんもそれを受け入れてくれたのね。
「うん。皆分かってくれた。」
由美さんは
「そう・・・私はね。週末のキャバレーを回りながら、歌わせてもらうの・・・。」
「日本人にシャンソンが歌えるか!なんて罵声を浴びながら歌い続け、発声と発音を必死で学び・・・コンクールに何度も出て、一段ずつ上がるように登っていったの・・・」
雄飛は
「へ~・・・大変だったろうね」
と称賛しました。
引用:スペリオール22号
「ほんとに一心不乱・・・。だから男の人に心が動いたり、恋心を感じる暇もなかったわ・・・」
「うふ・・・だからね。私の心の中の恋人は、あのころからずっと・・・今も雄飛君1人よ!」
雄飛は言葉を失って、動揺しました。ドキドキです。
すると、由美さんは
「あ、でも決して重く受け止めないでね。ちょっと伝えたかっただけ・・・。気にしないでね。」
「ああ・・・幸せ・・・」
とても嬉しそうな顔をしました。
雄飛は
「ああ、やっぱり由美さんはステキだ!」
そして、季節が変わったころ・・・峻堂が雄飛との面会を要望しているとの知らせがあった。
峻堂はすでに死刑が確定し、いつ執行されてもおかしくない状況にあった。
面会室にきた雄飛は峻堂と対面しました。
席にどっかりとすわった峻堂は
「小僧、久しぶりだなあ。」
「はい。お久しぶりです。」
「二代目にはなっていないそうだな。」
「はい。僕はあなたに殺された大垣の義父さんを心から尊敬しています。その義父さんの願いでもあったので、僕はヤクザの道は歩きません。」
引用:スペリオール22号
2人は淡々と質問と返答を続けました。
峻堂はすっかり人相がかわり、げっそりとして、面影もありません。
「大垣組の頭となって組を動かしていたのは、このオレをつぶす為だけだったんだな」
「まさにその通りです。」
「僕に会いたかったのは・・・何か言いたいことでも?」
すると峻堂は笑いながら「ああ・・・」と言って、続けました。
「お前の母親と姉がどんな女だったか、まったく覚えていないと言ったが、あれから徐々に思い出してきてな。今ははっきりと思いだしたぜ!」
峻堂は雄飛にショックを与えようと、母親と姉をどのように殺したか、赤裸々に話ました。
そして、話終わると、乱暴に笑いました。
そうして峻堂が雄飛をみると、雄飛は静かな顔をして
「峻堂さん。僕を怒らせたいんでしょうが、無駄ですよ。」
峻堂は驚愕しました。
「敵討ちを果たし、峻堂さんに対する憎しみは無くなりました。」
「楽しい将来の夢ばかりに包まれた、今の方が、やっぱり全く違う新たな力が湧いてきて」

引用:スペリオール22号
「今僕はとても幸福感に満たされた毎日を生きていますよ!この上ない清々しい気持ちですね。」
もはや雄飛には峻堂の言葉など、届かないようです。
すると峻堂はワナワナと怒りに満ちた顔になり、立ち上がり、面会室の網戸を殴りました。
音を聞いて、警察官が止めましたが、静止を振り切り何度も雄たけびをあげました。
雄飛はそれを、黙ってみていました。
引用:スペリオール22号
動乱の昭和を舞台にした、1人の青年の大いなる復讐譚・・・
これにて、完結。長い間のご愛読ありがとうございました。
感想
雄飛最終話です。
ハッピーエンドになってとても良かったです。
小山ゆうさんの作品は最後には主役が納得して終わるパターンが多いのですが、
雄飛が希望に満ちた状態で、終わって良かったです。
ここまで読んで頂いてありがとうございました。